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今宵のDVD 『かもめ食堂』

舞台は日本かと思っていました・・・

先日、レンタルで「かもめ食堂」のDVDを借りてきて鑑賞した。
この映画、知る人ぞ知るというには知ってる人がとても多い映画だ。

ネットでは高評価を多く見かけるし、食べ物の映画というキーワードで検索しても必ずといっていいほどヒットする映画だ。
それ程知られている映画なのだが、興行収入的には小劇場での上映だった為に、現在の評判を考えると思った程は集客はしていないようだ。

私は名前は知っていたが、どんな内容の話なのかは、全く知らなかった。
しかも、名前からいって日本の食堂が舞台であろうと思っていたくらいだ。

この映画の舞台はムーミンの故郷フィンランド。
日本人には馴染みの薄いこの土地に日本人が店を構える「かもめ食堂」という名の食堂のお話だ。
実は、映画の舞台となった食堂は、フィンランドのヘルシンキにある実際の食堂を使用して撮影をし、その食堂はいまでも「かもめ食堂」という名で経営をしているらしい。(写真を見たが、日本語で映画と同じ場所に「かもめ食堂」と書いてあった)
数少ない日本人観光客の定番スポットになっているようで、個人のブログなどにも写真があげられている。

映画に話を戻すと
この映画には大きな特徴が3つある。

一つは北欧テイスト
舞台となる食堂は、北欧のセンスのいい家具や器、調理器具で囲まれていて、まるで料理本に出てくるお洒落なキッチンそのものがそこにある。
またセンスがいいといえば、登場人物の服も北欧センス溢れるものがいくつも出てくる。 日本人には着こなせないだろうと思わせるようなデザインの服だが、流石は女優さんであろうか見事に着こなしている。 バックなどの小物も北欧好きにはたまらないだろう。
また、フィンランド政府の観光局だったかが後援なだけあって、北欧の森や港、市場など随所に北欧の景色が映し出されている。
旅行好きや北欧グッズ好きな人には魅かれる映像の映画であろう。

二つ目は食べ物
舞台が食堂なだけあってか、殆どのシーンで食べ物や飲み物が出てくる。 しかも、和食が多い。
おにぎり、焼き鮭、生姜焼き、唐揚げ、味噌カツ、おでん・・・
殆どが調理中の映像からお皿に盛ってお客さんに配膳するまで映し出している。
アングルもいいし、映像も綺麗だ。

三つ目は自分探しの旅
主人公を含めて日本人は3人出てくるのだが、誰もが少なからず自分探しの旅をしているように思わせる。
それぞれが旅をしながら、偶然一つの場所で出会い、暫く一緒に過ごしはするが、またいつか離れて行くであろうというような、旅のもつどこかしら儚げながらも楽しい雰囲気を醸し出している。
そして、それらを演出するように、極力BGMを排し、コップの音や机の音、港や町の雑踏などを効果音にしながら静かに物語を進めている。

この映画には、ストーリーはあるが盛り上がりがある訳でもなければ、事件が起きる訳でも、何かを提起しているという訳でもない。 ただ淡々と物語が進む映画だ。 ハラハラドキドキが好きな人には実に退屈に感じる映画であろう。

しかし、先の三つのテイストが混ざり合い独特の雰囲気を作り出している。

自分達と同じ日本人の、決して若くも美人でもない女性達に共感し、自分を投影させる。異国っぽさに非現実的なものを感じながらも、どことなく憧れや羨ましさを感じずにはいられない。 そして日頃から目にしているありふれた食べ物が、気持ちを落ち着かせ、ホッとしたというかほっこりしたというか、そんなのんびりした癒しをもたらすのだ。

だからこそ好きになる人は、フィンランドに行った時にこのロケ地に行こうと思うくらい好きになるのであろう。

私はどちらかというと、正直悪くないとは思う。
もう一度見たいかといえば、見たいというだろう。

しかし、どうもあざとさが見えてしまうのだ。

北欧も「なぜ北欧なの?」という部分(劇中で語っている)が、必然性を感じさせるには少々弱い気がするし、食事の映像も、私は料理が好きなので、料理の映像はとても楽しく見る事が出来たが、この映画(このストーリー)でそこまで料理動画のような取り方をする必要があるのだろうかと思えてしまう。
自分探しの旅にしても、3人が出会うまでは良いとしても、その後の一緒に働く理由というか根拠というかそういったものに、理屈では分かるが、なかなか共感が出来ない。
また、この映画はおしゃれ感を出すためであろうか、お金の生臭さを一切感じさせない作りになっている。 その辺りにも少々違和感を感じるのだ。

何かしら、皆が大好きなテーマを持ってきて合体させればいいんじゃないの?っていう感じで狙って作られた感を感じてしまう映画であった。
でも、いい映画であるとは思う。

少し余談になるが
映画には、具体的なシーンと抽象的なシーンがある。
具体的なシーンとは、見る者に感じてもらいたいものをそのまま映像にしている、だから目に入る映像をそのまま理解すればいい。
抽象的なシーンは、見る者に何かを想像し感じ取ってもらいたい映像なため、目に入る情報をそのまま捉えてしまうと、話が分からなくなって混乱してしまう。 
この映画は映像の殆どが具体的なシーンからなっている。 しかし、一部抽象的なシーンを含んでおり、それをそのまま捉えてしまうと、この映画が唯のイメージフィルムになってしまう可能性があるように思う。 ストーリー性が少ないだけに抽象的なシーンがこの映画の一つの重みになっているのだが、抽象的なシーンだと捉えるのにはちょっと難しいかなぁと思わなくもない。

ラストシーンに関して
私はこの映画を見ていて、途中から「どうやって終わらせるんだろう」と思って見ていた。
特に盛り上がりのない映画なため、何かが解決する訳でもないし、結論めいた事を導きだす映画でもない。
だとすると、ただ淡々とした日常がフェードアウトしていくのか・・・・と思っていたのだが、予想以上に割とよい感じに帰着したと思う。 不意を突かれはしたがいいラストシーンだったと思っている。

最後に
これからこの「かもめ食堂」のDVDをご覧になろうと思っている人への注意です。
この物語はフィンランドで撮影されているために、フィンランド語が随所に出て来ます。
DVDの最初は字幕設定が「字幕なし」になっているために、そのまま見ると登場人物が何を話しているのかが分かりません。
結構重要な事も喋っています。
なので、ご覧になる前には、字幕設定で「日本語字幕(フィンランド語訳)」ってやつを選んでください。

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